2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

kill kill kill kill kill the poor

の三章までで今日はお休み。この三章の「ポスト民主化の若者たちのゆくえ 韓国」が、 に収録されている木村幹の「大韓民国の『現実』とその喪失」に似ているような気がする。この人ニューアカ的なものには否定的な評価を下しているけど(第二章)、良くも悪…

うーん

読了。『一千一秒の日々』を読んだ時も気になったけど、会話文の白々しさというかせりふ然としたところがどうしても気になる。これわざとやっているのかしら。主人公の(形を変えた勝利)を際立たせるために、この物語の構造が一人の女の子を「強姦され自殺…

やっぱり読む前からこんなことが書かれているだろうとは

思ってたけどやっぱりそんなことが書かれていた。日本共産党 (新潮新書)を読了。外野から見ていて気になるのは、日本共産党の高齢化で、これだけ若い党員が減ってくると、30年後とかどうなってるんだろうとか思ってしまう。なんか第一次産業の後継者不足みた…

世界の果ての中二

読了。地理的想像力が僕には不足しているので、舞台になったトーネダーレン地方がどういうところか、薄ぼんやりとしか分からないけど(独特なフィンランド語を話す地域らしい)国としてのフィンランドとの差異とか、南部のストックホルム周辺との差異とかは…

利子だけ払って、また借金をする

ような勢いで本を借りる。 1.樋口直哉の前作は、『箱男』の大ネタ使いにもびっくりしたが、ウンコを雲子と表記するのが妙に印象に残っている。2作目は面白く読めるかな。 2.瀬尾まいこは5月上旬に文藝春秋から新刊『強運の持ち主』が出るようなので(これ…

水中、それは苦しい/デキシード・ザ・エモンズ

昨日の夜、久しぶりに湯船の中でうとうととしてしまい、気がつくと溺れていた。しかも、追い焚きしていた最中だったので、目を覚ました時にはかなりゆでだこなありさま。酒を飲んでなくてよかった、と思った次第。(もちろん、その後風呂上りにはきっちり飲…

今日購入した本

1.『青の奇蹟』(みすず書房)松浦寿輝 先にこっちを買う。 2.『ルート350』(講談社)古川日出男 待ちわびていた。 3.『日本共産党』(新潮新書)筆坂秀世 絶対こっちで想定できる限りでの暴露しか書かれていないだろうと思いつつ、気にはなっていたので…

あかんかった

権現の踊り子 (講談社文庫)読了。この短編集って『告白』の「あかんかった」への助走だったのだなと再認識。逆水戸とパンク侍とかも。「私はほかの人とは違う」という自意識の球体の破裂っぷりを笑いつつ、即座に返り血を浴びる。この返り血すら気持ちいいの…

劇見てないんです。

愛の渦読了。このテクストを読んでいると、固有名を与えられていない人たちの、にもかかわらず漏れ出してくる(矮小な形であれ)ほかならぬその人という最小限の置き換え不可能性に触れ得るのだが、これが上演されその固有名を与えられていないひとびとを、…

乗り越えた感はどこからくるのか

ジャン・ボードリヤール (シリーズ 現代思想ガイドブック)読了。ボードリヤール、僕は大して読んでもいないのになぜか乗り越えちゃった感がつきまとうので、それはなぜかと思いつつ、読み進める。(まあ近年の「ゆるい」感じの著作ばっかり読んでるからなん…

ほんとによい道具

演劇は道具だ (よりみちパン!セ)読了。わりといろんなところに書いていることがコンパクトにまとまってる。このシリーズの(名目上の?)対象である中学生にもお薦め。しかも使える。いや、言うことなしだね。「舞台に立つ」の「立つ」をめぐる考察は何度も…

いつ買えるのかわかんないし、いつ読めるかもわかんないけど

ベルクソン読本作者: 久米博,安孫子信,中田光雄出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/04/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る 読みたいなあ。法政大学出版局からは、『存在と知覚 バークリ復権と量子力学の実在論』…

今日購入した本

1.『ダメットにたどりつくまで』(勁草書房)金子洋之 『たどりつくまで』にはたどりつけたが、『ダメット』にたどりつけるか自信がない。 原因と理由の迷宮 (双書エニグマ)いつ出るんだろう。できれば延びて欲しい(読む余裕がないから) 2.『学問の力』(…

町蔵再読

『権現の踊り子』のうち最初の3篇「鶴の壺」「矢細君のストーン」「工夫の減さん」を読む。

ブランダムに愛を込めて

経験論と心の哲学ついに読み終わる。というかブランダムを熟読というほうが正確。訳者解説にも、 やはり講演に基づく「経験論と心の哲学」はそれほど極端ではないが、軽快に読み進めることができる明快な著作ではまったくない。最初の二章をはじめとして、セ…

つまるところ日本/近代かよ、って何度でもここに戻る

アジアは“アジア的”か読了。この本お買い得ですよ。というのは、二部構成で、モンテスキュからマルクスにいたる社会思想のテクストにおける「アジア的」の使用法の変遷を書いた部分と、日本における「アジア的」なるものの受容と、そこからの偏差の概括、そ…

アメリカは自画像を適切に描けるのか

図書館で借りていた、 を読了。イグナティエフの誠実さというのは読んでいてよく分かったし、アメリカが事実上「帝国」であるとすれば、国際関係上どう振舞わなければならないかについての、イグナティエフの苦渋に満ちた決断も理解できる。さらに「帝国」に…

今日購入した本

1.『真理の帝国 産業的ドグマ空間入門』(人文書院)ピエール・ルジャンドル 西谷修・橋本一径訳 Kさん、買いましたよ。あとは『ディオニュソスの労働』気長に待ちます。 奥付にある、橋本一径の訳者略歴に、 訳書に(略)ディディ=ユベルマン『イメージ、…

注釈無しでは

やっぱりきつい経験論と心の哲学ひたすら、ブランダムの「読解の手引き」を頼りに読み進める。ブランダムすごいね、こんなにわかりやすく書いてくれると。セラーズに限らず注解無しでは読めない本が、僕には多い。頭がよくなりたい、と切に願う今日この頃。

マイナー哲学

“フェミニン”の哲学読了。改めてドゥルーズの良さを知らされた、というか。結構読むのに時間がかかったけど、「面白かった」。どう面白かったかはまだ明晰に語れないので小出しにして行こうかと。

この厄介な部分

『精霊の王』読了。結局ここでしょ、 ところが日本の王権である天皇にあっては、律令制という合理的なシステムが導入されるようになってから以降もずっと、自然の内奥との深い結びつきを主張する「王の熊の身体」あるいは金春禅竹的な言い方をすれば「王の宿…

今日購入した本

1.『象徴の貧困』(新評論)ベルナール・スティグレール ガブリエル・メランベルジェ+メランベルジェ・眞紀訳 2.『不安型ナショナリズムの時代』(洋泉社新書y)高原基彰 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20060413 っていう気になる評価もあるけど。…

こんなの出てますが

1.『神話論理Ⅰ 生のものと火を通したもの』(みすず書房)C・レヴィ=ストロース 早水洋太郎訳 2.『レヴィ=ストロース『神話論理』の森へ』(みすず書房)渡辺公三・木村秀雄編 買っても2のみだな。1.は読むべき人が読んだらいいと思います 3.『九鬼周造の…

神聖喜劇漫画版の発売日が決まったようです

5月10日だって。1,2巻同時発売。解説はそれぞれ、中条省平と三浦しをん。さらに、各巻に「原作者」大西巨人の語り下ろしエッセイ『要塞の日々』収録とのこと。のぞゑのぶひさってどんな人なのかいまだに謎です。だれか、どんな作品を書いている人か教えてく…

神話には神話で

『経験論と心の哲学』いよいよわれらがライル的祖先に来ましたよ。勁草版で読んだ時も、ここに至るまでの道筋で困難に見舞われながら、ライル的祖先の話で急に腑に落ちたんですが、今回も同様でした。ブランダムの助けを借ります。

やっぱり大きな物語は、このへんで

『一九七二』読了。500ページ弱の大著にもかかわらず、当然1972年のすべてを汲みつくすことは出来ないということを思い知る。つまり、各エピソードが一つの「大きな物語」に収斂される時代の終わりを描いたこの本自体が、一つの旋律に沿って展開しないし、で…

マルクスの空想的...

読了。まず注意。この本は、現在に即応する「ネオ」共産主義の形を提示する本ではない。むしろ、マルクスによって「空想的」と言われた「空想的社会主義」とはどんなものだったかの記述が半分以上を占める。で、マルクスが彼らといかに切断されていたと考え…

リゾート感覚で

を読んでいく。二度目だしね、速いですよ。半分ほど読む。小説だと思って読めばいつも、すごく面白いのさ、中沢新一は。でもね、僕は仏教の素養がほぼゼロなのに、本覚思想を礼賛する文脈があると反射的に警戒してしまうのはなぜだろう。特に「日本には本覚…

今日購入した本

1.『ジャン・ボードリヤール』(青土社)リチャード・J・レイン 塚原史訳 粛々と購入。 2.『演劇は道具だ』(理論社)宮沢章夫 さっそく買ってやんの 3.『ネオ共産主義論』(光文社新書)的場昭弘 そりゃ買いますよ。

バージョン違い

読み始める。 がきつかったので、違うバージョンで読めば...と思って読み始めるもやっぱりきつい。絶対、訳者解説で分かりやすくまとめられているようには一読して理解できないよね。ここは忍耐強く。