リゾート感覚で

精霊の王
を読んでいく。二度目だしね、速いですよ。半分ほど読む。小説だと思って読めばいつも、すごく面白いのさ、中沢新一は。でもね、僕は仏教の素養がほぼゼロなのに、本覚思想を礼賛する文脈があると反射的に警戒してしまうのはなぜだろう。特に「日本には本覚思想の伝統が...」からいきなり「だから(西洋世界と違って)人間中心主義の陥穽を逃れている」と言いたげな(そう、「言いたげ」なんですよ、その種の言説って。言い切ってしまうのは躊躇するのか匂わせるにとどめるっていう形で、事実上主張しているというか)。
あと、「コーラ」の使い方はデリダっていうよりクリステヴァなんだよね。(だから悪いというわけではない)。