2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

続中沢

「芸術人類学」、今日はⅢイデアの考古学を読む。なんかごまかされている気もしつつ(それは中沢新一の真骨頂でもあるんだが)やっぱり好きなんだよなあ。ここらへんの愛憎に覚えがある人はほかにも絶対いるはず。手放しで肯定はもちろんできないいんだけど、…

でもモラルでも契約でもなく

と帯にもあるとおり、スピノザの国家論はとても面白い。「内在性」でどこまでも行くことが、ニーチェやドゥルーズ、ネグリ&ハートに多大なインパクトを与えたわけで、しかも、『以下コレヲ欠ク』であるために、僕(たち)が考えていかなければならないとこ…

ペレックの「美術愛好家の陳列室」水声社より近刊

水声通信6号 特集:ジョルジュ・ペレックを読了。雑誌なのでちょっとずつ読もうと思っていたのだが、面白かったので一気に読む。今までの特集の中で一番面白かったかもしれない。「文字落とし小説『失踪』を翻訳するとはいかなる企てなのか」塩塚秀一郎で、…

人道的介入

「いま平和とは」(岩波新書)最上敏樹読了。もとになったのが、「NHK人間講座」のテキストということもあって読みやすい。やはり一番関心のあるのは「人道的介入」なんだけど、これやっぱり軽々しく答えを僕は出せない。とはいえ、「決断」はなされねば…

悩ましさ

昨日ちょっと触れた、「いま、哲学とは何か」所収宮崎裕助「ヴァニシング・メディエーターとしての哲学」より引用 逆に、アカデミックな意味での哲学に熱意を失った哲学研究者が、みずからの専門的な知識を活かしつつも、その制約を越えて、「私の哲学」を公…

今日購入した本

「スピノザ 共同性のポリティクス」(洛北出版)浅野俊哉 洛北出版には近刊も期待。 「暴力」(思考のフロンティア)上野成利 シリーズ定期購読 「詩的自叙伝」(思潮社)寺山修司 飲みながら読む用に。

ついに読了

ちょびちょび読んでたけどついに「現代批判理論のすべて」(新書館)を読み終える。おのおのについてそれだけで1冊書けそうな人たちを1ページでまとめる暴力的なまとめ方が素敵だ。バトラー初めて読んだ時に、ちょっとほっとしたことなどを思い出したりも…

買って早速読む

「スピノザ 共同性のポリティクス」(洛北出版)浅野俊哉を読み始める。アルチュセール、ドゥルーズ、マシュレ、ランシエール、ネグリetcとそれなりに読んでいるけど、僕の読解力の問題もあって消化不良だった部分がみるみる解きほぐされていく感じ。5章ま…

いま、哲学とはなにか(未来社)

「意識大好き」と題された、染谷昌義の小論の的確な指摘どおり、僕も「これからは意識して○○したい」という時、ほぼ行為とのかかわりを「意識」していなかったりする。(ほら、また)門脇俊介「哲学的であること、内在的であること」と、宮崎裕助「ヴァニシ…

芸術人類学

芸術人類学作者: 中沢新一出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2006/03/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (63件) を見る今日はⅠ芸術人類学とⅡ神話的思考を読む。まあ対称性人類学エッセイ編みたいな感じ。そして中沢新一は抜…

近刊パトロール

もうまもなく出るようだ。「ビフォア・セオリー」(慶応義塾出版会)田辺秋守。しかし、いいタイトルだなこれ。慶應義塾大学出版会のサイトより引用 現代思想>とは、時代のアクチュアリティーを課題とし、脱領域的で、ラディカルであり、常に論争的な性格を…

今日購入した本

欲しい本がありすぎて迷いつつ今日は、 「いま平和とは」(岩波新書)最上敏樹 これが新赤のキリ番1000なのね。次回配本のリニューアルで何が1001番を付されるのだろう? 「いま、哲学とはなにか」(未来社)小林康夫編 「水声通信」6号(水声社) の3点を。

省察も読み終える

三木清訳に続いて二回目の「省察」読書。神の存在証明、スコラの哲学者たちの論証という地雷原にいつかは踏み込みたい。多分戻って来れない気がするけど。

潜在能力って

「クオリティ・オブ・ライフ」(里文出版)ヌスバウム&セン読了。原著の第一部のみの抄訳で、二部以降にウォルツァーやヌスバウムetcの論文が入っているみたい。読みたいなあ。この第一部もコーエン「何の平等か? 厚生、財、潜在能力について」、セン「潜…

三つのヘーゲル研究読了

今さらヘーゲルなんて(特に自然哲学)と思わないでもないですが、定期的に「歯が立たないとはこういう事態を指すのか」という打ちのめされる感じを大事にしたく、「大論理学」を紐解き、途中で投げ出したりしているんですが、また読もうかななどと大それた…

「収穫候補]こっちもいっぱいある

「わたしたちが孤児だったころ」(ハヤカワepi文庫 )カズオ・イシグロ 絶対単行本が家のどこかにある。でも解説が古川日出夫だから。 「まほろ駅前多田便利軒」(文藝春秋)三浦しをん ああ、好きだとも。 「人形愛の精神分析」(青土社)藤田博史 カラー…

絶望的なくらい新刊が

知ってたさ、知ってたけどね。いっぱい出てるな。 「暴力(思考のフロンティア ) 」上野成利(岩波書店) これはシリーズで固めて。 「策略 女性を軍事化する国際政治」 シンシア・エンロ− 上野千鶴子訳(岩波書店) とりあえず政治の棚に置いてるけど、フェ…

休んでるうちに

この週末は確実に新刊ラッシュなはずなので、明日きっと入荷しているであろう新刊をどう配置するか考えながら寝ます。 「いま、哲学とはなにか」(UTCP叢書 ) 未来社とか「 ハイデガ−『哲学への寄与』解読」平凡社とか、岩波の新刊とか。自分で事前注文し…

中学時代の国語の教官

受け持ちの学年が違ったのと、僕が在学中に転任されたので、あまり親しくはしていなかったのですが(ほぼ確実に本人だと思うけど。もしかしたら同姓同名の別人という可能性も考えられるが、なかなか同姓同名で大阪で教鞭をとっている国語教師はいないと思う…

無知を思い知らされる

生命科学の歴史―イデオロギーと合理性 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジョルジュカンギレム,Georges Canguilhem,杉山吉弘出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (16件) を見るを一…

吉田修一を読むことで得られるほどほどの満足感

てなんなんだろうといつも思うわけです。気が付くとほとんどの小説を読んでいて、それなりに面白く思うんだけど、問題はこの「それなり」ってところで、今日読んだ日曜日たち (講談社文庫)作者: 吉田修一出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/03/15メディア:…

家庭の医学

家庭の医学 (朝日文庫)作者: レベッカブラウン,Rebecca Brown,柴田元幸出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2006/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (19件) を見る訳者の柴田元幸の力量ゆえか、読んでいて引っかかるところが少な…

変身

変身―カフカ・コレクション (白水uブックス)作者: フランツカフカ,Franz Kafka,池内紀出版社/メーカー: 白水社発売日: 2006/03/01メディア: 新書購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (48件) を見るを読む。グレーゴル・ザムザの虫っぷりを、読むたび…

諸事情で買えてないものをここでフォロー

こんなのを借りてきた。蝿(はえ) (異色作家短篇集)作者: ジョルジュランジュラン,George Langelaan,稲葉明雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/01/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (29件) を見る血は冷たく流れる (異色作家短篇…

多分一生聞き続けるんでしょう

休日なので昼過ぎまで寝る。起き抜け一発目はファウストの1stのB面の一曲目。十年近く聞き続けているけど、いまだに曲名を覚えていない。もうここまできたら意地でも、1stのB面の一曲目って言い続けることにする。で、頭が覚醒したところでNEU!の2n…

今日購入した本

「触覚、ジャン=リュック・ナンシーに触れる」ジャック・デリダ しばらくはカバーの触覚を愛でます 「芸術人類学」(みすず書房)中沢新一 田中純が「アースダイバー」を絶賛しているけど、駒場の研究者が中沢新一を肯定的に論じるっていうのは、なかなか感…

今日は眠いので経過だけ

「三つのヘーゲル研究」今日は二章「ヘーゲル哲学の経験内容」 「省察」第三省察まで 「教育の分配論」読了 今日において平等主義を精緻にすればするほど、後退戦を強いられているように見えるのはなぜなのか。「マルクスの使いみち」を読んだ時と同じ感想を…

月末は新刊が目白押し

早稲田文学のフリーペーパーが到着。僕も毎回持って帰ってます。大西巨人「奇妙な入試情景」最終回かよ。連載「現代作家が選ぶ世界の名作」第三回は、山田詠美選で、獅子文六の「父の乳」の冒頭部。獅子文六、4月に河出文庫で「ちんちん電車」が出ますね。文…

今日購入した本

「現代政治理論」(有斐閣)川崎修・杉田敦編現代政治理論 (有斐閣アルマ)作者: 川崎修,杉田敦出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2006/03メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 315回この商品を含むブログ (37件) を見る すっかり政治学に夢中じゃないか。 「失…

いよいよ省察

省察 (ちくま学芸文庫)作者: ルネデカルト,Ren´e Descartes,山田弘明出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/03/01メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 55回この商品を含むブログ (46件) を見るを読み始める。もっとも「ソルボンヌ宛書簡」「読者への助言」「…