でもモラルでも契約でもなく

と帯にもあるとおり、スピノザの国家論はとても面白い。「内在性」でどこまでも行くことが、ニーチェドゥルーズネグリ&ハートに多大なインパクトを与えたわけで、しかも、『以下コレヲ欠ク』であるために、僕(たち)が考えていかなければならないところも含めて一生モノのテキストだ。読み終えるという事態を緩慢に先延ばししたいと思いつつ、しかし最後の一文字まで辿り着いてしまった「スピノザ 共同性のポリティクス」(洛北出版)浅野俊哉 でもこの問題群にはいつでも戻ってくるから。これ

『国家とはなにか』

『国家とはなにか』

も読み直さないとな。もちろんスピノザも。学生の頃は原文で読みたくてラテン語をかじったりもしたんだけど(もちろん挫折)レクラムの独/羅対訳版をちょっとずつ読んだのに4年も経つと文法すら忘れている。でも、時代が下って近代語に近い構文だったので、カテリナ弾劾よりは読みやすかった記憶がある。もうその記憶もうっすらだけど。