生命

べらんめぇ口調が気になるものの

『遺伝子不平等社会』読了。気になるのやはりは立岩真也とのやりとり。金森さんの『遺伝子改造』もそうだけど、より悪いネガティブ優生学の招来を避けるためにポジティブ/リベラル優生学を許容する(というかその趨勢は避けられないだろうという見通しを語る…

ちくま文庫のエッセイ2件

読了。どちらも単行本では未読。97,98年に出版されたこの両者の2冊、今現在2人がやっていることへの転換点になっているような。基本的にどちらもエッセイで読みやすい。けど、背後には宗教(をどう説明するか)という悩ましい問題が控えているので、(のでっ…

フーコーのレイター・ワーク

生と権力の哲学 (ちくま新書)読了。論者によってどうとでも使える生権力/生政治だけど、どうでしょう。17/18世紀に規律権力/生権力のせめぎ合いをみるか、フォーディズム/ポスト・フォーディズムに重ね合わせてみるか。はたまた、ビオス/ゾーエーの分割→不分…

潜在能力って

「クオリティ・オブ・ライフ」(里文出版)ヌスバウム&セン読了。原著の第一部のみの抄訳で、二部以降にウォルツァーやヌスバウムetcの論文が入っているみたい。読みたいなあ。この第一部もコーエン「何の平等か? 厚生、財、潜在能力について」、セン「潜…

無知を思い知らされる

生命科学の歴史―イデオロギーと合理性 (叢書・ウニベルシタス)作者: ジョルジュカンギレム,Georges Canguilhem,杉山吉弘出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2006/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (16件) を見るを一…

隠喩としての病

「病魔という悪の物語」、プリマー新書ということもあってさくさくと。目に見えない病原菌が、女性/移民/独身等のフィルターを 通じて可視化されるとき、事実の生産ともいうべき事態にどこまで自覚的になれるんだろか

生−権力ですよ、全員集合

もうね、至るところで包摂と排除なわけで、そんなの聞き飽きたヨ、と言いたくなるのも分かるけど、 こういう発言に耳を傾けて。 (フーコーの権力論が)大学業界で浸透しているだけで、社会全体に浸透しているとは思えない。政治学の分野ですらほとんど浸透し…

始まりとは何か

まず、「人体ビジネス」(岩波書店)瀧井宏臣 シリーズ共通知をひらくの中の一作。 他の既刊は、買っているのに、なんとなく買いそびれていたので、 図書館で借りて読んだ。 最近「いのちの始まりの生命倫理」(春秋社)島薗進 と、「脳の中の倫理」(紀伊国…