ペレックの「美術愛好家の陳列室」水声社より近刊

水声通信6号 特集:ジョルジュ・ペレックを読了。雑誌なのでちょっとずつ読もうと思っていたのだが、面白かったので一気に読む。今までの特集の中で一番面白かったかもしれない。「文字落とし小説『失踪』を翻訳するとはいかなる企てなのか」塩塚秀一郎で、スペイン語訳が、eではなく、スペイン語で一番使用頻度が高いaを落として翻訳しきったことを知ってびっくりする。柳瀬尚紀のフィネガンくらい素晴らしい日本語訳がいつか現れることを願って。
この号には東京堂書店林健二氏への追悼文も2編収録されている。(佐野衛、黒田杏子)書店員の端くれとして僕も追悼を。しかし、「福田恒存全集」千冊も売るなんて。本を売ることの奥深さをかみしめる。