批評

左側に気をつけろ

『ラディカリズムの果てに』読了。編集者に向かっての語り下ろしというスタイルもあってか、これまで以上に左翼叩きが「生き生き」しているように思える。いまどき左側に位置したいと思う奇特な者(まあ、僕ですが)は、この本で「左翼」の一語のもとに結晶…

79年は終章で

『同時代も歴史である 一九七九年問題』読了。こんな風に読まれるのであらば、読まれたテクストとその書き手(死者含む)も満足だろうという読み方。と同時にそうした読み方を続けていくと、さしあたっての終章で開けてしまった2006年の今と地続きの世界の読…

大人になりたくない

読了。対談なので話半分と捉えるとして、なかなか面白い。僕自身「性愛」に関して言えば、「あってもなくてもどっちでもいいや」というスタンス。もちろん、本能っていう意味では無論「性欲」はあるのだろうしそれは否定できないけれども、それを「無いかの…

アイロニーをめぐって

「分かりやすさ」の罠―アイロニカルな批評宣言 (ちくま新書)読了。全体的に既読感は漂うものの、その都度の立ち位置を確認するのには仲正さんの本はやっぱり有用。ポジション・トークは避けたいです、僕も。北田暁大が「ロマン主義的シニシズム」を警戒する…