パースペクティブ

予定通り途方に暮れて、人生論を飲みながら読む。

ところが!ちょっと下の人たちから、まるで団塊の世代と同じようにビートルズからポップスに入り、他のバンドにいかずにそのままビートルズを聴きつづけた人たちが登場する。あるいは一方でもっとずっと先鋭的に、私の学年では同時代には聴いたことがなかったヴェルヴェット・アンダーグラウンドなんかを中学から聴いてしまう人たちも登場した。

56年生まれだと、ビートルズやヴェルヴェッツを「同時代」として享受するにはやや遅れて生まれていて、かつそれらを「歴史」としてみるほどには離れてはいない、ということか。ここで言及されている「ちょっと下の人たち」は、恐らくパンク〜ニュー・ウェーブ世代だと思うんだけど、さらに下って僕なんかに至ると、ヴェルヴェッツやザッパはもう必修科目という感じで、パンクにしたってピストルズよりも先にP.I.Lを聴く有様。音楽をリアルタイムで聴くか、事後的に聴くかで「歴史」評価が変わってくるね。あるいは、過去の名盤をいかに同時代的に聴くかということに僕(たちの世代)がこだわってきた、ということもあるかも知れない。(ここでお約束の弁明:「安易に世代論に落とすことには若干の留保をつけるが...)