飲酒の友

本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬ (Part 2)読了。90年〜93年に書いた書評を中心に編まれたこの本、『日日雑録』に混ざりこんでいたとしても全然違和感がない。大岡昇平中上健次後藤明生山田風太郎も、全員死んでいるのに。この本で二回取り上げられている、丸山健二へのこんな言及に笑う。

また、「栄養と料理」誌には、18.5キログラムの減量に成功したことについて、大したものだと皮肉を言う人々に「そうさ。これくらいやれなければ自由業はとても勤まらんよ」と高らかに宣言することが語られているのだが、この幸福な文学マッチョは、18.5キログラムもの余分な贅肉を付けていた時の肉体の醜悪さについてはひとことも触れず、減量の成功=意志の強さ(子どもの頃から富んでいた自立心と独立心)であると「本気」で信じてしまうらしいのだ。

僕は「18.5キログラムの余分な贅肉」を落としてしまうと鳴門市の小学校5年生男子の平均体重(平成16年)になって、死にます。
http://www.city.naruto.tokushima.jp/profile/toukei/h081.htm




今日からは飲酒の友に、
ゾウを消せ----天才マジシャンたちの黄金時代
を読んでいく予定。