パンパン

「占領の記憶/記憶の占領」今日は4章「戦後日本の表象としての売春」を読む。パンパンという語が喚起するイメージとそれに対する「おぞましさ」と「魅惑」の絡み合い、それらの結節点が『日本の貞操』や『女の防波堤』として物質化する。これらの書籍に対する分析を、テクストのみに限定せずオビや広告文に着目する点もいい。同時代の「パンパン」という語の使用例は、
〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性
が参考になる。丸山真男や清水幾多郎も容赦なく使っている。