今日読んだ本

1.継続中
(1)『泥の文明』
第2章「泥の文明」、第3章「泥の文明」としての日本 を読む。
こうまでして(看過し得ない差異にもかかわらず)「泥の文明」として包摂するのであれば、いっそ「世界は一つ」って言った方がいいかも知れないぞ。
(2)『nu』2号
大谷能生×磯辺涼

磯部:(前略)友だちが「スーパーフリーは最高のパーティー集団だったんじゃないか」って言ってて。あいつらが悪かったのは強姦したことだけであって

花咲政之輔? 元気があってよろしい、とは簡単には言えないな。
(3)『大卒フリーター問題を考える』
「職員から見た大学生の就職支援サービスのあり方」中山一郎
ええと、「心理学化する社会」にあってはですねえ「構造」が問題だと指摘し続けることは決定的に大事なわけです。しかし「実存的」な不安はなお残るわけですよ、他ならぬ「個人を責めちゃいけない」と言われるまさにその対象であるところの個人の中にね。それは彼(君、そして僕)がバカだから「心理学化する社会」のシバキ言説を内面化しているというわけではなくって、「構造」の余白ってどうしても残るよね、ってことで。ここで重要なのは結局地道なバグ取り作業なわけで、どちらにせよ(「構造」にしろ「個人の心理に還元」にしろ)一挙にこれが原因だ! と名指すことで零れ落ちるものがあるわけで...
(4)『InterCommunication』58号
「えー、これからでしょ」ってところで終わる論考多し。(それを見越して読んでいるわけだが)。そんななか中野昌弘+篠原修二の「コミュニケーションにおけるAha!は、「話が裏返る」ことによってもたらされる」が面白い。さらに練り上げていって下さい。
2.読了本
(1)『虹を追いかける男』
「生活の設計」において
「季節の春に、樹木の樹で、春樹です」の人に対して
「くだらねえ」
という風に拒絶するのではなく対決すること。および(瀬川)春樹による後藤(○○)の消去。この謎解きがなかなか解決しないんである。
(2)『キス』
個人的には「うらがえし」が好み。
(3)『中東イスラーム民族史』
アラブ・ナショナリズム、ポスト第1次世界大戦的な国境線によるナショナリズムそして非アラブ(というかトルコ及びイランそれぞれの)ナショナリズム、それに加えてイスラームがかぶさる。それらの重なり方はパズルのようで世俗かと思いきやいきなり宗教に裏返ったり(というより地続きと言った方が良いか?)。外交の複雑怪奇さとか。
虹を追いかける男 (双葉文庫)キス中東イスラーム民族史―競合するアラブ、イラン、トルコ (中公新書)