今日読んだ本

1.読み始めた本
(1)『水声通信』10号 特集:ジャン・リュック・ナンシー
特集形式では初、ということで、こういう特集でありがたいのは、一人で読んでいて躓いたところを補強できるということだ。すっかり他人任せだけど、怠惰な読者なので...
(2)『太陽レクチャーブック 本屋さんの仕事』
飲みながら読む本。僕自身新刊本屋のしがないフリーターだから、傾聴に値する事が多い。新刊本屋がますます巨大化して「とりあえず何でも置く」傾向にあり、それはそれで便利ではあるけれども、一方で「身動き取れんなあ」と思うこともしばしば。すると、隣の芝生は...ってわけでセレクトショップ的な独立系書店に憧れるわけだが、うーん、なんというんでしょう、その「セレクト」によって何かが削ぎ落とされているのでは?というかすかな疑念もまた。(シャレてないものの排除とか)。ま、でもその削ぎ落とされたところは、また別のところが担えばいいわけで、うまく住み分けができて、そのどちらもが利益を享受できればいいのである。(現状は厳しいものがあるが...)
2.継続中
(1)『トリストラム・シャンディ』
中巻読了。ペースは遅くなっている。
(2)『東欧の20世紀』
「多言語的な東欧とドイツ人の文学」西成彦
ヨーゼフ・ロート、確か来月に岩波文庫から出るな。(メモ、メモ)
3.読了本
(1)『エコロジストのための経済学』
昨日読んだ『インターネットの法と慣習』もそうだけど、教養課程レベルのことをきっちり読者を啓蒙しつつ、積み上げていく本というのはまことにありがたい。シバキ趣味の陥穽を避けるためにも「教養」として経済学は必須だな、と改めて確認した次第。(遅すぎるって?そりゃまあそうだが)
(2)『私家版・ユダヤ文化論』
面白いに決まっている。のだが、苦言を一つ。たびたび

たいへんにわかりにくいことを書いていることは私自身にもよくわっている。

とか、それに類する言葉が、枕詞のようにして頻出するのですが、問題点は「実はそんなにわかりにくくない」ということであって(というよりむしろわかりやすいくらいだと思うのですが)、むしろそのように書くことによる「疾病利得」はいかほどのものかなどと、ゲスの勘繰りをしてしまったりね。
(3)『うらなり』
(4)『誠実な詐欺師』
この2作どちらもきわめて面白かったのですが、今ちょっととても眠たいので、今日は書かないことに。(非モテで読む『うらなり』とか。それにしても両作品とも「むしろ老人の愚行を」聞かせてくれている。)
(5)『モダニズムのニッポン』
これ、一回一回雑誌で読む分にはいいけど、

しかし単行本化にあたっては、加筆は行わず、ひとまずそのままのかたちで収載することにした。

起伏の無さというか、素材はいいのに生かしきれてない感じとか、連載分をそのまま一冊にする(だけ)ではかような問題が生じてしまう。もっと編集しないと。
本屋さんの仕事 太陽レクチャー・ブック005エコロジストのための経済学私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)うらなり