その他今日読んだ本(横着)

1.『パリ感覚』
別に検閲官ではないのだけれど、こういう書き方にはツッコミを入れたくなる。

実に不思議なことには(原文には傍点)、ほぼ確実に女の店員に限って無知かつ無恥に拒否し、男の店員が横から「それはすばらしいカードなのだ」と口を出すと、女は「あたしはついぞ見たことも聞いたこともない」と抗弁してふくれるというのが、ひとつのパターンになっている。思うに、ウーマン・リブが正しく広まっていないからであろうか、これはかなりの厭味のつもりだが、女は、自分の知っている狭い世界に閉じ籠って、それ以上の事をまったく見ようとも知ろうともしない、という結論を引き出さざるを得ないのである。

引き出しすぎ。
2.『大航海』特集:ラカン
読了。なんだけど今ひとつ物足りないのは注がつかないからか。(これは今さら言っても仕方ない気がするが)。ラカンは、岩波から刊行中の『セミネール』を読んだり読まなかったりする程度だけど、「すべてではない」はいいよね。
3.『原因と理由の迷宮』
読み始める。めっぽう面白いけど果たして終わりまでついていけるか。(それが問題だ)。
4.『ベルクソン読本』
ベルクソンプロティノス」内藤純郎と、「ベルクソンと十六世紀キリスト教神秘主義」中村弓子。後者を読んでいると、ふいに鶴岡賀雄さんの遠くを見つめる顔が浮かんできてしまった。