こんな本が出たり、出るようだったり

  • 気になる新刊

1.『シモーヌ・ヴェイユの哲学』(慶應義塾大学出版会)M・ヴェトー 今村純子訳
2.『折口学が読み解く韓国芸能』(慶応大学出版会)伊藤好英
3.『トランスカルチュラリズムと移動文学 多元社会ケベックの移民と文学』(彩流社)真田桂子
4.『有子ちゃんの近道』(新潮社)長嶋有

  • 改訂版が出た!

『全体性と無限』(国文社)エマニュエル・レヴィナス 合田正人
まだ未読の人はぜひ熊野純彦訳(岩波文庫)とあわせて買ってください。

  • こんな本が出るみたい

1.『身体を通して時代を読む』(バジリコ)甲野善紀内田樹
身体知-身体が教えてくれること (木星叢書)
に引き続き、バジリコから。「木星叢書」という名前は定着するのか。
2.『迷走フェミニズム』(新曜社)エリザベット・バダンテール 夏目幸子訳

フェミニズムはいま、袋小路に入ったといわれています。フェミニズムに何が起こっているのか?これは、ボーヴォワール亡きあとのフランス・フェミニズムの第一人者バダンテールが、フェミニズムはどこで道を誤ったのか、その迷走と逸脱の現状を厳しく検証し、「これから」進むべき道は何かを力強く説いた本ですここに見られる痛烈なフェミニズム批判を支えているのは、フェミニズムこそ「人類の歴史上もっとも根源的な革命」であり「必要不可欠」であるとする著者の信念であることを、炯眼の読者はけして見逃さないでしょう。

3.『VOL』01(以文社

理論/芸術/運動をラディカルに組み替える新理論誌VOLの誕生。有望若手思想家を中心に「思考の場所」を取り戻す。

「有望若手思想家」っていう括りはどうしたものかと思うが、編集委員は、萱野稔人、高祖岩三郎、酒井隆史、渋谷要、田崎英明、平沢剛、松本潤一郎、松本麻里、矢部史郎(50音順)。すでに多めに注文はかけたが、B5変形版なんだよなあ。

  • 恒例のウニベルシタスの精選復興

今回はこんなラインナップ
1.『空と夢』G・バシュラール 宇佐見英治訳
2.『感覚の分析』E・マッハ 須藤吾之助・広松渉
3.『ユダヤ神秘主義』G・ショーレム 山下肇石丸昭二他訳
4.『宮廷風恋愛の技術』A・カペルラヌス J・J・パリ編 野島秀勝訳
5.『狂気の社会史』R・ポーター 目羅公和
6.『史的唯物論の再構成』J・ハーバーマス 清水多吉監訳
いつも思うんだけど、「書物復権」より「精選復興」の方が魅力的なんだよな。

  • 『波』入手

それによると、来月の『新潮』の目玉は本谷有希子『生きてるだけで、愛』(140枚)。『ぜつぼう』(講談社)まだ入荷してないなあ。他には、「徹底討論」梅田望夫平野啓一郎『ウェブ進化と人間の変容』。面談文芸時評・番外編は平井玄+渡辺直己。六月刊行予定には『狂人三歩手前』中島義道が...出しすぎ。