今日読んだ本

いやー、どれも面白いわけだが詳細なコメントを付すのはしんどいっす。
1.読み始めた本
(1)『<メディア>の哲学』
第一部「ルーマン以前」
ものすごい勢いでイニス、マクルーハン、ハヴロック、オング、ベンヤミンキットラー、ドブレ、デリダを整理している。しかも(それらを書き付ける)文体が生き急いでる感じが、なんだかよい。


余談
インスクリプトさん、はやく『メディアシステム』を出してください。
(2)『純粋理性批判殺人事件』下巻
半分ほど。これから! ってところで気になる感じを保持しつつ明日へ。(おそらく読み終えるだろう)
2.継続中
(1)『日本主義的教養の時代』
「戦前期の右翼学生運動」井上義和
(2)『国家論のクリティーク』
第三章「国家概念の放逐」
この章を読んでようやく飲み込めてきた。
(3)『夢と疑惑の全体主義
いやあ、面白いんだけども、全体主義研究が危険視されることに対する不満が文体ににじみ出てるんだけれども、(そもそも)最近研究のトレンドとして全体主義研究(「すわ!ファシズム。危険」ってところに留まらないような)ってそんなに危険視されてるようには思えないんですが...
(4)『経済学的思考の技術』
...この本を面白く読んだからとい言って、ゴリゴリの数式の世界に深入りしようという気はないのである。
3.読了本
『浮世でランチ』
文藝誌上で先に読んでいたが... やっぱり不思議な小説ではあるんだよな。大人パートはやや弱いか。回想パートの「宗教ゴッコ」のマガイモノ感と(それゆえ/にもかかわらず)の真摯さが、(タイトルのように)「浮世」へ(放逐されつつ)回帰する様態は、まだまだ書きようがあったはず。とか言いつつ好きというか、気になる小説ではある。

「宗教ゴッコ」で主人公が神に手紙を書いて、その返事(けっこう適当、だが切実な)がくるところなんてのは、ムリヤリ『<メディア>の哲学』に絡ませて読め! と自分に言い聞かせてみる。
〈メディア〉の哲学 ルーマン社会システム論の射程と限界純粋理性批判殺人事件〈下〉 (角川文庫)浮世でランチ