これはおすすめ

少女小説から世界が見える
読了。『若草物語』、『家なき娘』、『小公女』、『赤毛のアン』、『あしながおじさん』を素材に、少女の境界性をめぐっての考察。これらの少女小説において、もちろん少女は近代家族に回収されてしまう。しまうんだけど、当然そこからズレていく小説の運動があるのであって、そこに抵抗(のようなもの)を見るのは可能なのではないか。いま僕が考えているのは、19世紀というか産業社会が生んだ少女というステイタスを、『現代思想』で連載中の立岩さんの主婦論争の話と繋げていけるのではないかということだ。もちろん思いつきの域は出ていないけど。

余談:もう一回『噂の娘』金井美恵子を読み返さなくちゃなあ。

入門書としてかなりすすめられる

『哲学の問題群』の続き。4.「知識と言語」、5.「存在と世界」、6.「善悪と価値」。あまた出版されている入門書のなかでもかなりイイ線いっているんじゃないかしら、この本。もうすぐ読了。

飲酒の友

『なぜ悪人を殺してはいけないのか』の続き。リベラル派(とみなされる人々)が「女帝もあり」な風潮の中、「戦後転向論」のまっとうさは貴重かも。「忌まわしい古典『葉隠』」の『葉隠』批判も基本ですな。こうとしか読めないものはこうとしか読まないでいく姿勢に共感。「諡号『光』の謎」の仮説は、「こう読むことも出来る」段階だけど、記憶していて損はないかと。

思い出

http://d.hatena.ne.jp/ykurihara/20060507読んでいて永福町〜方南町界隈のことに触れていて思わず懐かしむ。下高井戸に昔住んでたので、下高井戸→永福町→方南町をよく自転車で一直線で通った。(あの道にも何号線とかあるのだろうか)。しかも大勝軒小谷野敦がラーメン食べてたと言う記事。(あの2食分は結構きつい)。ちょうど『なぜ悪人を殺してはいけないのか』を読んでいる最中なので...これはなにかありますよ、ってないけどね。あの辺じゃ「湯あみランド永福」が結構好きだった。